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妊娠中は風疹にかからないように注意!

The Common Cold Virus Embroidery Hoop Art

妊婦さんは、妊娠初期12週頃までに風疹にかかってしまうと、 胎児に3分の1の確率で胎児に感染します。
また風疹にかかった3分の一の赤ちゃんにおいて先天性風疹症候群CRS(難聴・白内障・心臓・耳・目・発達障害)が発生するといわれており、詳細には妊娠4週以内では30~50%、5~8週で25%、9~12週で8%、妊娠前期で20%といわれています。 妊娠の6ヶ月頃までの前期に風疹にかかると胎児に障害がでてしまう場合があるのです。

風疹の症状は?

風疹ウイルスによって鼻水、せき、発熱や、リンパ節が腫れる・関節痛がひどくなるなどの症状があります。顔や耳の後ろから身体全身にかけて赤い発疹がひろがることがあります。約2割の方は発疹がありません。約1.5割の人は無症状で感染した事に気づかない場合があります。

潜伏期間は感染から2~3週間です。

風邪と同じように風疹はクシャミや咳などの飛沫により感染します。 うがい・手洗い・マスクが風疹予防に効果的です。

妊婦さんの風疹検査はどのように行われるの?

妊婦さんの風疹検査は、妊婦検診で妊娠初期(4週~12週)に必ず行われる検査です。 検査は採血による血液検査にて各項目を検査する際に一緒に行われます。

血液検査の項目の見方は?

血液検査の項目は風疹抗体(HI)の有無をまず測定します。 1週間ほどで検査の結果が出ます。

HI値が8倍未満の場合は陰性で、抗体がないと考えられます。 HI値が16倍以下は低抗体価で抗体が不十分と考えられます。

抗体値が低い場合は今後風疹にかかる可能性もあるので注意が必要です。 また、出産後妊娠する可能性がある場合は、産後すぐに病院にて予防接種を受けに行きましょう。予防接種は約3000~7000円で受けられますし、また妊娠時に風疹にかかるかもしれないという心配をする必要がなくなります。 接種は生ワクチンですので3ヶ月間は妊娠をさける必要があります。

HI値が32~128倍の場合は、適度の抗体があると考えられます。 妊娠中の風疹については安心してよいでしょう。

HI値が256倍以上の場合は高抗体価として風疹IgM抗体などの追加検査やHI抗体再検査を行い、血液検査ででたHIの数値は最近風疹に感染して出た数値なのかどうかを詳しく調べていきます。 HI値が高い場合でも昔からもっている抗体の数値である場合もありますので、初回の検査が必ずしも風疹陽性であるとは限りません。 再検査にてIgM抗体と合わせて総合的に医師の判断が必要です。
その後羊水検査にて羊水中に風疹ウイルスがあるかどうか検査することが可能です。 ただし、羊水検査は検査に置いてリスクがあり200~300分の1の可能性で流産を引き起こす可能性があります。

妊婦さんだけでなく、家族も風疹の予防が必要

首都圏では風疹が2012年・2013年と成人の男性において流行しています。 1994年度までは法律で風疹の予防接種が女子中学生に限られていました。予防接種を1度も受けたことがない成人男性が多い為、風疹の感染が拡大しています。

妊娠中の女性への感染を防ぐ為に旦那様や子供さんも風疹にかからないように注意しなくてはなりません。

現在、幼児の予防接種には麻疹風疹混合ワクチン(MR)を1歳児に1回・小学校入学前の年長さんに1回で合わせて2回の接種が義務づけられています。

2006年4月以前は1回のみの接種でしたので1回目からの接種に期間が開いている若年者への救済措置として平成20年から平成25年の時限措置で中学1年生に相当する方と高校3年生に相当する方に2回目の接種定期予防接種(3期・4期)を行っていました。

妊活世代が予防接種を受けていない可能性があります

以前は法律で風疹の予防接種を女子中学生において行ってましたが、1994年の法律改正後に男女とも1歳~7歳半の間までに定期接種する方法に変更されました。
この法改正時、1994年当時に小~中学生だった1979年~1987年生まれの妊活適齢世代の女性が風疹の予防接種を受けていない可能性が高くなっています。

予防接種をしても風疹にかかることがあります

気をつけておきたいのが、予防接種をしたからといってもう風疹にかからないとはいえないことです。
予防接種をしていてもまれに抗体が残らない場合もありますし、1度風疹にかかっても軽かった場合などに抗体ができなかったり、抗体が無くなってしまう事もあり2回目の発症をしてしまう場合もあるそうですので、まずは抗体検査が必要です。大切なのは抗体があるかどうかです。